この記事を読んでいるあなたは、
- UGCをマーケティングで活用すべき理由が知りたい
- UGCマーケティングの成功事例が知りたい
- UGCをマーケティングで活用する際の注意点が知りたい
上記のように考えているかもしれません。
今回はそんなあなたに「UGCをマーケティングで活用すべき理由や成功した事例、活用する際の注意点」について解説していきます。
そもそもUGCとは?
UGCとは英語の「User Generated Content」を略した言葉で、日本語では「ユーザー生成コンテンツ」を意味します。
UGCは消費者である一般ユーザーが制作したコンテンツのみ含まれ、企業が作ったコンテンツは含まれないことが特徴です。
UGCの具体例としては、ユーザーがInstagramに投稿した写真付きの商品レビュー、Twitterに投稿した商品の感想など「SNSに投稿されたコンテンツ」が挙げられます。
それ以外には個人ブログ・動画投稿サイト・電子掲示板で投稿されたコンテンツや、投稿に対する返信も含まれます。
UGCマーケティングを活用する企業が増えた背景
多くの企業がUGCマーケティングを活用し始めた背景には、SNSの利用者が増えてUGCが拡散されやすくなったことが考えられます。
総務省が公開している「情報通信白書」によると、2020年における国内のSNS利用率は69%でした。
また、全ての年齢層で前年よりもSNS利用率が増えていることから「SNS=若い世代のツール」という概念は無くなってきています。
このようにSNSが普及したことで誰もが気軽にコンテンツを発信・拡散するようになり、UGCマーケティングを活用する企業も増えたといえます。
UGCマーケティングを活用するメリット
企業で活用するメリットは以下の3つです。
- 消費者からの信頼が高まる
- 今後の商品開発に活かせる
- 企業のコスト削減に繋がる
一つずつ説明していきます。
消費者からの信頼が高まる
UGCは一般消費者が発信した情報なので、一般ユーザーにとって親近感を抱きやすく情報に対する信頼性も高まります。
例えば企業が発信した情報だと「言っていることが嘘っぽい」「宣伝ばかりでしつこい」などと、マイナスの印象をもつ消費者も多いです。
しかし、自分と同じ立場の一般消費者による情報であれば、自分が商品を使う姿をイメージしやすかったり情報に共感できたりします。
このように消費者からの信頼を高めて売上アップを目指すためにも、UGCの活用は重要といえるでしょう。
今後の商品開発に活かせる
UGCには商品やサービスに対する様々な意見が寄せられるため、今後の商品開発やサービス向上に活かすことが可能です。
とくに一般ユーザーからのマイナス意見では「この機能は必要ない」「商品の色が微妙だった」などの企業側が想像できなかったような意見も集まります。
このようなマイナス意見を今後の商品開発に活かすことで、より消費者から支持されるようになるでしょう。
一般ユーザーのリアルな意見によって商品の課題を見つけ、今後のマーケティングに活かせるのはUGCの強みです。
企業のコスト削減に繋がる
UGCは一般ユーザーが作るコンテンツなので、企業側は広告費のコストを削減することが可能です。
もし企業が自ら広告を制作する場合は、写真や動画を撮影するための場所代・人件費など様々な広告費が発生します。
またコストだけでなく、広告を企画してから実行・分析するまでに多くの時間を費やします。
UGCであればコストや時間・人員を削減できるため、企業の負担を減らすことが可能です。
企業のUGCマーケティング成功事例3選
UGCマーケティングの成功事例として、3つの企業をご紹介します。
HIS(タビジョ)
旅行代理店のHISでは、UGCを収集するために「#タビジョ」を用いながらInstagramを運用し、現時点でフォロワー数8.7万人と人気を集めています。
マーケティング成功の理由は、一般人が撮影した風景写真を使うことでユーザーに親近感を与え、旅を身近なものに感じさせたからでしょう。
またHISでは投稿をただリポストするのではなく、写真に関連するハッシュタグを添えたり投稿者のコメントをもとにキャプチャを作成したりしています。
さらにプロフィールには自社コンテンツへのリンクを掲載するなど、様々な工夫によってマーケティングを成功させた事例となっています。
森永製菓
森永製菓では、チョコレート菓子「ベイク」の売上が落ちた原因を探るために、Twitterで「#ベイクを買わない理由100円買取」キャンペーンを実施しました。
コメント付きRTが1日で4万件を突破、予算の都合上キャンペーンを2日で終了させるほど短期間で多くのUGCを発生させた事例です。
ここまで多くの人に注目された理由は「買わない理由を買い取ります」と表記したツイートの面白さにあるでしょう。
なお森永製菓の事例を通じて、UGCマーケティングはかつて人気だった商品が売れなくなった理由を探るためにも効果的だとわかります。
キリンビール
キリンビールでは、UGCを自社のInstagramアカウントに活用することでエンゲージメント率が135%になりました。
具体的には「#きょうのキリン」というハッシュタグを付けてキリンビールの写真を一般ユーザーに投稿してもらい、それを公式アカウントで紹介する方法です。
このシンプルで覚えやすく、何回でも使いたくなるようなハッシュタグの存在がユーザーから多くの支持を集めた理由でしょう。
また、投稿してくれたユーザーには「いいね」をして感謝の気持ちを伝えるなど、地道な努力によってマーケティングを成功させた事例です。
【重要】UGCマーケティングを行う際の注意点を解説
UGCマーケティングを行う際は、以下の3点に注意する必要があります。
- UGCを活用すべき商品を見極める
- ユーザーのコンテンツを勝手に利用しない
- 正しい情報のUGCを集める
さっそく、順番に見ていきましょう。
UGCを活用すべき商品を見極める
様々な企業で活用されるUGCですが、活用すべき商品と活用を避けるべき商品があることを理解しなければなりません。
例えば洋服やアクセサリー、化粧品など誰かにおすすめしたくなるような商品はUGCとの相性が良いです。
一方で乾電池やアルミホイル、消臭剤などすでに日常生活に溶け込んでいる商品は相性が良くありません。
また、購入者が極端に少ない商品もUGCマーケティングに適していないため、これらでUGCを取得したい場合にはキャンペーンを実施するなどの工夫が必要です。
ユーザーのコンテンツを勝手に利用しない
ユーザーのコンテンツを勝手に利用すると、企業のイメージダウンに繋がったりトラブルが発生したりすることがあります。
そのため、UGCを自社のアカウントに掲載する場合は、必ずユーザーに許可を取ってからにしましょう。
また、元の投稿者が誰かわかるように、アカウントにタグ付けしたりキャプションに投稿者名を書いたりすることも必要です。
正しい情報のUGCを集める
UGCの魅力は多くの情報が集まることですが、その中には誤った情報もあるため注意が必要です。
もしも、事実と異なる情報が拡散されれば、企業の信用度は低下しSNS上で炎上する恐れがあります。
一般ユーザーのコンテンツを集める際は、そこに含まれている情報が全部正しいのかをまず確認しましょう。
UGCマーケティングの事例や活用メリットまとめ
この記事では「UGCをマーケティングで活用すべき理由や成功した事例、活用する際の注意点」について解説しました。
そもそもUGCとは「消費者である一般ユーザーが制作したコンテンツ」を意味します。
これらをマーケティングに活用することで、消費者からの信頼を高めたり企業のコストを削減したりすることが可能です。
今回ご紹介した注意点や企業の成功事例を参考に、ぜひUGCマーケティングを積極的に活用してみてはいかがでしょうか。